ムスリム 2013 10 27

書名 イスラーム基本練習帳
著者 山内 昌之 大川 玲子 監修  造事務所 編著  大和書房

 日本人にとって、遠い国とは、
イスラーム(イスラム)の国でしょうか。
 確かに、日本では、イスラームに関する情報が少なく、
それが、イスラームの国を遠い国にしているのでしょう。
 しかし、日本人にとって、将来、
イスラーム研究は、避けて通れないテーマとなるでしょう。
 現在、世界人口に占めるムスリム(イスラム教徒)は、
5人に1人と言われています。
 やがて、これが、3人に1人になると予想されています。
つまり、イスラームは、今後、急速に成長する宗教と言えるでしょう。
 しかし、そうは言っても、
日本人にとっては、なじみがない宗教なので、難しいかもしれません。
 そこで、入り口の部分から始めるのがよいと思います。
まず、表記の部分から始めましょう。
 最近は、原語に近い発音をするのが、国際的な潮流と言えます。
そういうわけで、アラビア語の発音に近い表記に改めましょう。
マホメット → ムハンマド
コーラン  → クルアーン
 次に、日本では、よく「イスラム教徒」と言いますが、
国際的には、「ムスリム」の方が主流です。
 ムスリムというと、多くの日本人は、
サウジアラビアを連想するでしょうが、
ムスリム人口が最も多い国は、インドネシアです。
 次に多い国がインドで、その次がパキスタンです。
つまり、信者数の分布で見れば、
アジアが約6割を占め、中東は約2割です。
 イスラームというと、中東を連想しますが、
現実には、イスラームとはアジアです。
 さて、イスラーム(イスラム教)というと、
欧米からは、「女性の地位が低い」と批判されていますが、
イスラーム自体は、女性蔑視の宗教とは言えないでしょう。
 この本によれば、確かに、クルアーン(コーラン)には、
一部、差別的な記述がありますが、
それ以上に、男女平等の精神をうたった記述が多く存在しています。
 現実に、イスラーム圏では、
女性の大統領や首相が登場しています。
 バングラデシュやパキスタンでは、女性が首相になり、
インドネシアでは、女性大統領が誕生しています。
この点では、イスラームは、アメリカや日本より進んでいると言えるでしょう。
その上、女性議員の比率は、日本よりも高い国が多いのです。
 イスラーム圏では、宗教的にも政治的にも、
男女平等ですが、社会的には、女性差別があります。
 これは、この本によれば、
「男性ムスリムの勝手な拡大解釈により女性蔑視が残る」とあります。
 日本人にとって、イスラームの国は、遠い国でしょうが、
インドネシアとトルコが、イスラームの入り口になるかもしれません。
両国とも、親日的な国と言えるでしょう。
きっとインドネシアとトルコが日本を助けてくれるでしょう。
 もう一度書きますが、
現在、世界人口に占めるムスリム(イスラム教徒)は、
5人に1人と言われています。
やがて、これが、3人に1人になると予想されています。


















































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